
【全員必読】お金の勉強は結局何から始めればよいの?
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お金の勉強とは
賢く資産運用することだけがお金の勉強ではありません。
資産運用に加えて、家計管理、社会保障の制度、教育資金準備、住宅ローン、老後への準備、想定外の大きな出費への備え、税金などを体系的に学ぶことです。NISAなどの運用を理解することは、その中の一部に過ぎません。生活に関わることを全般に知っている方が、とっても賢く生きられます。
自由な感覚を増やすこと
結局のところ、多くの人にとってお金の勉強をする最大のメリットは、自分の、または家族の時間を増やすことへ繋がることです。場所や仕事などの制約に縛られない選択肢を、1つでも多く持てるようになることとも言えます。
朝を迎える瞬間が待ち遠しくなる可能性を大きくしてくれることです。「人生を自分でコントロールしている」という感覚が強まるほど、幸福感は増していきます。
お金のことを考える時間を減らすこと
最終的には、お金のことを考えずに暮らしたくないですか? 贅沢をしたい、ということではなく、「大きな不安を抱えていない=お金のことを心配することが少ない」という状態を目指すということです。
酸素みたいに付き合うもの
一獲千金でお金の悩みから卒業できる、ということはありません。その逆で、習慣化していくことがとても重要です。
毎月どのくらい固定費がかかっているか把握していますか? 積立投資を継続できる仕組みになっていますか? 保険は必要十分なものに入っていますか? 最適なことを続けていく習慣です。
酸素のためには生活しないけど、酸素がないと生きていけないし、吸うことを意識もしない。お金のことも、それぐらい当たり前にしていきましょう。
身の丈を知ること
お金の勉強をすることは、良くも悪くも現実を知る・考えることになります。なぜなら、叶えたい生活と叶えられる自分を天秤にかけて、今後のことを考える機会が増えるからです。
夢を追いかけてはいけない、ということではありません。身の丈を理解することで、リスクを承知でチャレンジをするのか、ほどほどにするのか、今後の生きる軸がしっかりしてきます。
自分軸の人生で生きること
身の丈を知ることに似ていますが、お金の勉強をし、自分の人生に活かそうと思う人ほど取捨選択の機会が出てきます。お金の勉強をする前よりも、取捨選択ごとに自分の価値観を反映させることができるようになります。
始めることが難しい
お金の勉強をした方が良い、常識的にも知っておく方が良い、と多くの方が思っています。ただ、緊急性がないのでついつい後回しになってしまうものですね。
だから、しっかり取り組んでいる人と、取り組まない人の差が大きくなります。一獲千金で逆転ということは滅多に起きません。複利の効果を存分に活用するなら、30年あるととても有利です。
お金の勉強は何から始める?
何を学べば良いのか、何から学び次に何を学べば良いのか、迷ってしまうのが一般的です。なぜなら、
- あなたの年齢で必要なこと
- あなたのライフステージごとで必要なこと
- あなたの資産額に応じて必要なこと
これらを踏まえて「重要度が高い順番に学ぶ」のが正解になるからです。
大学受験や資格試験のための勉強であれば、答えが同じなので誰でも学ぶことは同じですが、お金の勉強はあなたの生活にとって必要な勉強となるので、必然的にあなたにとって最適な内容を考えることになります。
学ぶべき4つのテーマ
学ぶべきテーマの大きな分類は、以下の4つになります。
- 考え方・習慣(マインドセット)
- 支出最適化(家計管理)
- リスク管理(社会保障・保険)
- 資産形成(資産運用)
先述の通りあなたの状況によって各テーマの優先順位も変わりますが、どのテーマも重要になります。以下でそれぞれ解説します。
考え方・習慣(マインドセット)
「お金は大事なもの」という考え方以外にも、心にとめておくと行動に活かしやすい考え方があります。習慣化するためのコツとも言えます。
適切な習慣を身につけるために、事前に知っておくと始めやすくなるものです。
心にとめておきたい考え方
- お金と向き合うのは、そもそも難しい。
- お金の管理は、ひとりだと続けにくいもの。
- お金をちゃんと扱えるようになると、未来の選べる幅がどんどん増えていく。
- お金のことは「見えるようになる」だけで一気にラクになる。いまの状況が分かるだけで、人は自然に前へ進めるようになる。
- お金の学びは、積み重ねるほど“迷いも不安も行動の重さ”もどんどんラクになっていく。
- 一気に変えようとしなくて大丈夫。月1%の改善を続けるだけで、未来は確実に良くなっていく。
- どの位置から始めても大丈夫。未来を変えるのはスタートラインではなく、これから積み重ねられる環境にいるかどうか。
- お金の不安が“なくならない”のは普通のこと。でも、不安はコントロールできる形に変えていくことができる。
- 予定をしていない大きな出費のときが必ず来る。それにも備える。
チェックリスト(7項目)
以下の7つがすべてYesなら完璧です。今できなくても大丈夫です。将来に向けての指針として頭に入れておくだけでも、行動が変わります。
- 3ヶ月以上継続しているお金の習慣がありますか?(例:記録・積立・振り返り)
- 「これはお金をかけたい」「これは節約したい」といった、自分なりの支出の優先順位が言語化できていますか?
- 将来像や理想の生活スタイルを描いていますか?
- 資産形成が自己実現につながっていると感じますか?
- お金の使い方や目標を決めるとき、他人の評価ではなく自分の基準で考えられていますか?
- 「お金と自分の関係性」について言語化された考えがありますか?
- お金に関する気づきや考えを他者に共有したことがありますか?
支出最適化(家計管理)
使ったお金を可視化する
1ヶ月で自分または家計がいくら支出したかを把握しましょう。ここから始めることが大事です。可視化されていない支出は減らないと考えてください。
円単位でなくても大丈夫。1000円単位からでも良い
紙の家計簿でも、アプリでも、Excelでも何でも良いです。過去を振り返れること、来月などの未来の予測に使いやすいものであると良いです。
支出管理をしてこなかった方は、まずは支出を記録する習慣から付けていきましょう。1円単位でなくても全然問題ありません。
全く支出管理をやって来なかった方には、支払い手段をSuicaやPayPayなどのチャージ機能があるものにして、チャージをしたときの日付と金額をメモしておくところからスタートしましょう。
収入ではなく資産に基づいた支出を心掛ける
多くの人が資産ではなく、収入に基づいて支出をしています。入ってくるお金が多ければ出ていくお金も多くなるのはある意味自然なことで、一見理にかなっているようにも見えます。しかし、それではお金は貯まらないです。
チェックリスト(11項目)
以下の11個がすべてYesなら完璧です。今できなくても大丈夫です。少しずつ出来ることを増やしていきましょう。
- 生活費6ヶ月分以上の現金が確保されていますか?
- 家計簿や支出記録を週1以上つけていますか?
- 現在のスマホ・インターネット料金を見直して、さらに安くできそうだと感じますか?
- 1年以内に、保険の内容を把握し見直しが必要か検討しましたか?必要なら実行しましたか?
- 住宅費が手取りの25%以下になっていますか?
- 最小生活費を計算したことがありますか?
- 5年後・10年後・20年後の支出(教育費や老後費用など)を見積もったことがありますか?
- 昨年と比べて、通信・保険・住宅費などの固定費を見直し、その変化を記録・振り返ったことがありますか?
- 最近の支出について「満足度」や「後悔」を振り返る習慣がありますか?(例:買ってよかった/使わなくてよかった支出)
- ストレスなく生活費を見直し、必要なことにお金をかけつつ、節約すべき部分を絞る「自分に合ったお金の使い方」ができていますか?
- 支出に対する考え方や価値観を、家族やパートナーと共有・話し合ったことがありますか?
リスク管理(社会保障・保険)
社会保障
苦手な人が特に多い分野です。日本の社会保障制度は世界的に見ても充実しています。この制度を理解することはお得なことが沢山あります。
- 病気・ケガ
- 働けなくなったとき
- 失業
- 出産・育児
- 老後
- もしものとき
それぞれに対して制度としての備えがあります。ただ、「全部を解決する魔法」ではありません。
- 社会保障でカバーされる部分
- 民間の保険等で自分で備えるべき部分
を切り分けて考えることが重要です。
民間の保険
自分の人生を送りやすくするもの
保険は嫌いとか、保険に入らない方が得など、保険にネガティブな意見も出てきますね。リスク(不安)を取り除くことに繋がり、安心できるのであれば入った方が良いものです。
大切なことは、適切な内容に必要な金額が掛けられていることです。
死んでも子どもの夢をサポートする
子どもがいる方には、しっかりと考えて欲しい観点です。社会保障の遺族年金という形でサポートを受けられます。ただ、それだけで十分か、一度向き合って考えることです。
その他(地震のリスクを忘れない)
誤解が多いところなので、簡単な解説をします。
- 「地震保険は、家が全部倒れないと出ないんでしょ?」 → 違います。実は半壊でも支払われます。
- 「火災保険があれば地震もカバーされるのでは?」 → 違います。地震・噴火・津波は火災保険では補償外です。
- 「マンションだから大丈夫でしょ?」 → 違います。大地震では室内の家財が壊れる可能性が非常に高いです。
地震保険は家を丸ごと直す保険ではなく、「地震後の生活を立て直すための資金」を準備するためのものです。
地震が起きることも多い割には、勘違いしている人が多いので気を付けましょう。
チェックリスト(7項目)
以下の7つがすべてYesなら完璧です。今はできなくても大丈夫です。難しいものもあります。
- 公的保障(健康保険・年金・雇用保険など)を理解し説明できますか?
- 高額療養費や傷病手当などの制度を知っていますか?
- 現在の保険について、保障内容と生活状況が合っていると感じていますか?
- 相続税や贈与税の基礎知識(110万円の非課税枠や生前贈与の制度など)を理解していますか?
- 詐欺の事例を知り、対策していますか?
- 災害への備え(防災グッズ・避難計画など)をしていますか?
- 年1回以上、保険・備え全体の見直しを行い、家族と「万が一のとき」のことを情報共有していますか?
資産形成(資産運用)
複利の効果を信じて続けること
私たちは複利の効果を直感的には理解しがたいがために、ついつい軽視してしまいます。そのため、短期に利益を出す方法に飛びついてしまいます。
投資の最重要アドバイスは「黙ってじっと待て」です。
ウォーレン・バフェットが巨額の富を築けた一番の理由は、「4分の3世紀に渡り投資を続けたこと」と言われています。
毎年同じ金額を40年間投資(年利7%)を続けたとすると、1年目に投資したお金は全体の2.5%(40分の1)にすぎないが、40年後の最終的な資産額の7%を占めることになります。一方で、30年目に投資をした1年分のお金は最終資産額の1%未満です。
さらには、最初の10年間の投資額が最終資産の半分以上を占めます。早く始めて、そして続けることがとても重要なのです。
年収より資産額が大事
支出最適のテーマでも述べましたが、資産額を増やすことを意識した生活を送ることが大事です。年収1000万円あるのに、全然貯蓄がない人も沢山います。
生きるために必要なものを十分に満たすレベルを超えた支出は、収入に応じて大きくなるエゴの表れです。貯蓄を増やしていくためには、謙虚になることも大切です。
チェックリスト(11項目)
以下の11個がすべてYesなら完璧です。難易度が高いものもあります。無理せず一つずつクリアできることを増やしていきましょう。
- NISAやiDeCoなど、長期投資を活用した資産形成をしていますか?
- 積立投資など、運用を6ヶ月間以上継続的に実践できていますか?
- 過去3ヶ月以内に、保有資産(現金・株・投信など)を一覧化・可視化し、世代の平均や中央値、または目標水準と比較して現在地を確認しましたか?
年代別平均と中央値の目安
- 20代:平均508万円/中央値185万円
- 30代:平均909万円/中央値360万円
- 40代:平均1,293万円/中央値520万円
- 50代:平均1,677万円/中央値700万円
- 60代:平均2,581万円/中央値1,140万円
※これは『金融資産を保有している世帯』のうち、単身・二人以上世帯を合わせた平均です。
- あなたの貯蓄額(預貯金・運用資産含む)は、以下の年齢別推奨水準を満たしていますか?
- 20歳:年収の0.5倍以上
- 30歳:年収の1倍以上
- 40歳:年収の2倍以上
- 50歳:年収の4倍以上
- 60歳:年収の6倍以上
- NISA・iDeCo・企業型DC・ジュニアNISAなど、複数の資産形成制度を「目的別に使い分け」、税効果(控除・非課税など)も考慮して活用していますか?
- 運用で得た利益(配当や売却益など)を使って、実際に「旅行」「家具・家電の購入」などに充てた経験はありますか?
- 少なくとも年に1回以上、資産配分を見直して調整(リバランス)していますか?
- あなたの年間支出に対し、貯蓄額が25倍以上ありますか?(例:年間支出300万円 → 貯蓄7,500万円)
- ここ1年以内に収入が増えた要因(昇給・副収入など)が1つ以上ありますか?
- 自分の労働以外から得た収入源(月10,000円以上)が1つ以上ありますか?
- 今後1年で収入を増やすための行動計画(転職・単価UP・副業など)を持っていますか?
お金の勉強におすすめ
マインドセットに良い本
なぜお金のことを学ぶ必要があるのか、腹落ちをしている人ほど継続できるものです。
- サイコロジー・オブ・マネー(ダイヤモンド社)
- 僕らの未来が変わる お金と生き方の教室(新時代の教養)
基礎的なことを体系的に知るのに役立つもの
株など投資方法などに関心が惹かれてしまう人が多いですが、まずは基礎を固めることをおすすめします。そのためには、体系的に学ぶことです。
- お金の超基本(朝日出版社)
- FP3級試験の参考書
信頼できる人から学ぶ
本などで学んだ後は、自分ごととしてお金や将来に関する不安や疑問が出てきます。基礎知識を基に、自分では分からないことを人に相談することになります。
いきなり人に相談することから始めても、「この人を信じていいのか」という別の不安が強くなってしまいます。
ポイント
- ポジショントークでない人から学ぶ
- お金の相談と、金融商品の購入を別のことと考える
- サボりにくい環境を作り続ける
- 信頼できる情報に触れる機会を保ち続ける
- 気軽に相談できる味方を持ち続ける

